最新更新日 2001.10.20.

4.4-RELEASE の kde-2.2 について。
 私は GNOME から KDE へ移行した組ですが、kde のいろいろな事に付いては 4.3-RELEASE の所に書いたので詳細は省きますが、4.4-RELEASE では KDE が 2.2 と言うバージョンになりました。ま、例のごとく、普通版と、日本語版を pkg_add してと。・・。これで終われば良かったのですけどね・・。今回は随分とはまり道でした。その顛末を一応書いておきます。

 まず、よい点、素晴らしい点を並べると、koffice は素晴らしいっ!!前回のバージョンに輪をかけて素晴らしいですっ!!

 Konsole がなんとっ!!日本語対応しました。これまた素晴らしいっ!!仮想画面が沢山使えるのでウィンド上はすっきりです。ぱちぱちぱち。

 あれ? 2.2 になって取り上げるのはこの二つしか無いかな?(^^;;。ま、他の機能は以前から素晴らしかった。と、言う事でしょう。あ、そーそー。ファイルマネージャがちょっと見た目変わりました。以前の 2.1 の頃からそうでしたが、samba のネットワークコンピュータが Konqueror で見られると言うのは素晴らしいですね。ただし・・。日本語対応して居ませんが・・。

 でもってはまり道の方ですが・・。沢山ありました・・。四件ほどですね。

スクリーンセーバのパスワード認証。
 kde ではデェフォルトでスクリーンセーバの機能を持っています。コントロールセンターでいろいろな絵を指定できます。私が好きなのはあらゆる OS のクラッシュ画面のスクリーンセーバなのですが、kde-2.1 の頃には有ったのに、2.2 になったら無くなってしまいました。しくしく。
#アッカンベーしているクラッシュ画面はなんとっ!! 5.0-CURRENT の画面だったのでね。知らなかった・・(^^;;。

 で、kde-2.2 でスクリーンセーバを有効にした場合、デェフォルトでのお話ですが、「パスワードが必要」にチェックした場合、スクリーンセーバが動き出した後、解除できないんですよね・・。あれま。と、思ってあわてて X を止めるのですが、その原因としては、/usr/local/bin/kcheckpass と言うコマンドが Set-uid されていないために起きるんですね。

 kde を pkg_add しただけでは、プログラムに Set-uid ビットを立てません。必要であるなら、kcheckpass コマンドに u+s してね。と、言う事らしいです。なので、スクリーンセーバにパスワードが必要なら、 /usr/local/bin/kcheckpass に Set-uid してあげましょう。

"dcopserver" プログラムが実行中か確認してください。
 一番困ったのはログインすると、以下のメッセージが表示されてログインできない点です。何回か繰り返し試しているとログイン出来る様になるんですが非常にうざったいです。しくしく。
----------------
KDE のインタープロセスコミニュケーションセットアップに
エラーが起こりました。システムのメッセージは以下の通りです。 
Could not read network connection list 
/home/takachan/DCOPserver_nora.running-dog.net_:0 
"dcopserver" プログラムが実行中か確認してください。 
----------------
 色々調べ回った結果、Linux/FreeBSD/Solaris/HP-UX などで問題になっていた様で、kde のバグリストにも載っているみたいです。現段階ではユーザランドで問題を回避するしかなさそうです。で、その方法ですが、.xsession で不要なファイルを削除すれば OK です。以下は startkde を起動する前に行う作業の抜粋です。
----------------
/bin/rm /tmp/.ICE-unix/*
/bin/rm $HOME/.DCOPserver*
exec startkde
----------------
 二行の rm によって dcopserver は無事に起動する様になります。良かった良かった。
artsd が動いているのに音がでない。
 KDE の魅力として、ログインした時にかなかな素晴らしいファンファーレが鳴るのですが、これの音が聞こえないんですね。プロセスを見ると artsd はちゃんと動いている。

 しょーがないので、コントロールセンターでサウンドサーバを選んで[標準設定を使用]ボタンを押して[適用]ボタンを押すわけです。そーすると、artsd がリスタートされて音が出るようになります。

 しかし・・。こんなダサくてええんかい?と、言う事になります・・。原因をいろいろ調査したのですが、どうも 上の項目で書いた dcopserver が悪さしていたようです。なので上の項目の問題が回避されると自動的に artsd が動き出すようになります。めでたしめでたし;-)。

kdm の事二件ほど。
 まず、なんと言っても kdm 自体が起動しなくなりました。これは、FreeBSD の ports/packages には /usr/local/share/config/kdm の下に起動に必要なファイルが何も用意されていないからですね。Linux の場合は、xdm の設定を参照するので問題は無いのですが、FreeBSD の場合は自分で用意して上げる必要があります。しくしく。この時点で、世界中に検索しに行きました。でもって必要な情報を集めたのですが、/usr/local/share/config/kdm に必要なファイルは以下になります。
----------------
lrwxrwxrwx  1 root  wheel Xaccess@ -> /etc/X11/xdm/Xaccess
-rwsr-xr-x  1 root  wheel Xreset*
lrwxrwxrwx  1 root  wheel Xservers@ -> /etc/X11/xdm/Xservers
lrwxrwxrwx  1 root  wheel Xsession@ -> /etc/X11/xdm/Xsession
-rwxr-xr-x  1 root  wheel Xsetup*
-rwsr-xr-x  1 root  wheel Xstartup*
-rw-r--r--  1 root  wheel kdmrc
----------------
 ls -l の結果ですが、symlink 先とパーミッションを載せておきます。でもって、実際に用意したファイルは Xreset Xsetup Xstartup の三つになるのですが、Xsetup は /etc/X11/xdm/Xsetup_0 への symlink でも多分問題は無いと思います。

 でもって残りの Xreset Xsetup ですが、以下の URL を参考にしました。

----------------
Xreset:   http://www.linux-kheops.com/doc/kde-1.1/network/ktalk/ktalk-5.html
Xstartup: http://lists.openresources.com/FreeBSD/freebsd-questions/msg04010.html
----------------
 さささ、ファイルが全部揃ったのですかさず起動ですが、今度は無事に kdm が起動する様になります。めでたしめでたし。

 所が kdm から実際にログインしようとすると、syslog に以下のメッセージが出力されるようになるんですな。

----------------
kdm[454]: no modules loaded for `kde' service  
----------------
 これは、/etc/pam.conf に kde の設定が無いからです。ま、無くてもログインは出来るのでそんなに問題は無いのですが、ここはやっぱり正しい設定をする事にしましょう。pam.conf に以下の行を追加します。
----------------
kde     auth    required        pam_unix.so
#kde    auth    sufficient      pam_kerberosIV.so               try_first_pass
kde     account required        pam_unix.so                     try_first_pass
kde     session required        pam_deny.so
kde     password required       pam_deny.so
----------------
 "kdm" と記述するのでは無く、"kde" と記述するのがミソです。これでkdm からログインしても上記のようなメッセージは出力されなくなることでしょう。

 なんとかここまできましたが、最後にまたまた問題が・・。実は、私の環境の場合、/usr/local/share/config/kdm に、上記の様にファイルを揃えた時、/usr/local/etc/rc.d/xdm.sh として、kdm を起動しても、以下のメッセージが出力されて結局 kdm が起動できませんでした。コンソールから root でログインしてから /usr/local/etc/rc.d/xdm.sh を実行するとまともに起動するのにねぇぇ・・。しくしく。

----------------
kdm[429]: Cannot read from helper
kdm[429]: Unable to read configuration for display :0; stopping it.
----------------
 おかしいなぁ。と、言う事で、やっぱ /usr/local/share/config/kdm の下 に入れたファイルがマズイのだろう。と、言う事でいろいろ試したのですが、 結局、FreeBSD の ja-kde* の ports 作っていらっしゃる ささきさん から /usr/local/share/config/kdm の下に入れるファイル一式を頂きました。これを利用したら /usr/local/etc/rc.d/xdm.sh で kdm が起動する様になりました。うれしーーっ!!

 で、ささきさん いわく、「kdebase-2.2.1のpackageを作ってみたところ、これらのファイルがインストールされるようになっていました。」との事です。なので、不運なのは 4.4-RELEASE の kde だけと言う事になりそうですね。

 と、言う事で、ささきさん から頂いた設定ファイルを用意しました。私の環境では一部、Xsession に不具合が有りました。自分のディレクトリにある、.Xmodmap や .Xresources が有効にならない。と、言う状態だったので、Xsession だけは symlink としてあります。オリジナルは Xsession.ORG として保存してあります。どうぞご利用下さい。   →  /usr/local/share/config/kdm 一式のアーカイブ

 とまぁ、今回は結構イバラの道でした。今は何とか動く様になりました。よかったでよぉぉ。と、言う事で、一時期、kdm が動かなかったので、gdm-2.2 にするべ。とか思って設定したのですが、X は起動しても gdmlogin が動かなかったので諦めました(^^;;。今はサクサク kdm が動いています。良かった。


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