「FreeBSD(98)2.2.5-RELEASE(Rev01,02)(PAO-971211)セットアップ」

 PC/AT 版の 2.2.5-RELEASE からしばらく遅れて (98)2.2.5-RELEASE(Rev01) が発表され、現在は Rev02 がリリースされています。PAO98 は Rev02 がリリースされる前後位に PAO-971211 に対する PAO98 がリリースされ、PAO-971211-pc98-980216.tar.gz と言う形で提供されました。

 私も FreeBSD98-testers ML に入って、開発は出来ませんがテストに参加する事にしました。PC-9821Lt 540A へのインストールです。
 あ、ちなみに、PC9821Lt では、Rev01、Rev02 のどちらでも影響を受ける事はありません(^^)。


 このページの目玉商品です。FreeBSD(PAO) において

    RATOC REX-9836A, ICM PSC-2401 SCSI Card

 を認識させたのは私が初めてだと思いますっ!!このページで参照してください。2.2.1-RELEASE、2.2.2-RELEASE 2.2.5-RELEASE において、問題無く動作しています。


まずは、PAO98 の boot.flp でインストール
FreeBSD(98)2.2.5-RELEASE(Rev01,02)+PAO-971211-pc98-980216 でのカードの設定
PC-9821Lt 540A の Xwindow の設定(XFree86 3.3.1バージョン;-)


まずは、PAO98 の boot.flp でインストール
 毎回、PAO98 はその筋の偉い人、倉橋さん と言う方が主に作成して、リリースしてくれています。私が大体ファーストユーザとしてテストに参加させてもらっています。それ位 98Note ユーザは少ないのかな?と思っていますが・・(^^;;。

 PAO98 で一番大変なのは PAO98 用の boot.flp を作る事です。私の場合、9821Lt の HDD 540M を全部 FreeBSD に上げているので、Win95 は存在しない。そんでもって FreeBSD からは FDD を認識出来ません。PC/AT 版 FreeBSD でも MS/OS でも作れない・・。困りました・・。今の所、PC-98 の MS/OS で作るしか手は無いです。当然 FreeBSD(98) が動いていて、正しく FDD を認識しているのであれば簡単に作る事が出来ます。

 では、ソース郡を取ってきましょう。

1. PAO のオリジナルソース、PAO-971211.tar.gz を入手します。
2. PAO98 のパッチファイル、PAO-971211-pc98-980216.tar.gz を入手します。
3. FreeBSD(98) 2.2.5-RELEASE のソースファイル、2.2.5-R02.tar.gz を入手します。
4. PAO98 の flp、pao98-980306.flp を入手します。

 今のFreeBSD(98) のバージョンは Rev02 です。02/26 現在の Rev02 には symlink のゴミが入っているのでこれを展開後に削除しましょう。
 PAO では、今まで手動で当てていたパッチですが、PAO-971211.tar.gz のバージョンでは make 形式の Makefile が添付されらくちんになりました。PAO-971211-pc98-980216.tar.gz に含まれているREADME.PAO98 を読みながらインストールしましょう。

 前回のバージョン同様、 boot.flp が PAO 対応の為、インストールの時から PCCARD を認識出来ます。ネットワークインストール、SCSI カード経由の CD-ROM インストール等はお茶のこさいさいです。私はインストールにイーサネットカードを使い、LAN 内の FTP サーバから FTP インストールでインストールしました。簡単にインストールが終りました。


FreeBSD(98)2.2.5-RELEASE(Rev01,02)+PAO-971211-pc98-980216 でのカードの設定
 私の場合、一応、以下の三枚の PCMCIA カードを持っています。

※この章は 2.2.2-RELEASE の頃に書いたモノとなんの変更も無いです。言い替えれば、変わり無く利用出来る。と、言う事です。

● Matsushita Electric Industrial Co.,LTD. CF-VEL211P カード
● RATOC REX-9836A, ICM PSC-2401 SCSI カード
● RATOC REX-5568 "AD PC_CARD"("RC288ACL") Modem カード

 /etc/pccard.conf の設定は、以下の様にしています。

----------------
# Generally available IO ports
io      0x240-0x2e0 0x300-0x360
# Generally available IRQs
ァirq    10 11
irq     5  10
# Available memory slots
memory  0xd4000 96k
----------------
1. Matsushita Electric Industrial Co.,LTD. CF-VEL211P Ether カード
 このカードはらくちんでした。PAO-970616.tar.gz に含まれている pccard.conf.sample で一発で動きます。私は一応、IRQ 10 と狙い打ちをしています。

 /etc/rc.conf の PC-card Section のネットワーク設定をする必要が有ります。後、bootpao.ftp で FTP インストールした場合は、/etc/hosts ファイルに 127.0.0.1 の行の設定しか有りません。ここに自分の IP アドレスと、ドメイン名、ホスト名の設定を正しく追加してあげましょう。/etc/rc.conf の設定が正しくても /etc/hosts の設定が悪いと ping もまともに通りません・・。

 このカードの /etc/pccard.conf の設定は、以下の様にしています。

----------------
# Matsushita Electric Industrial Co.,LTD. CF-VEL211P-B
card "Matsushita Electric Industrial Co.,LTD." "CF-VEL211"
#       config  default "ed0" any
        config  default "ed0" 10
        ether   0xff0 00:80:45
        insert  echo Panasonic CF-VEL211 inserted
        insert  /etc/pccard_ether $device
        remove  echo Panasonic CF-VEL211 removed
        remove  /etc/pccard_ether_remove $device
----------------
2. RATOC REX-9836A, ICM PSC-2401 SCSI カード
 2.2.1-RELEASE の時に動かなくてずいぶんと難儀したカードでした。原因はカードの持っている情報の IO ポートに 0x0 が書かれている、と言うバグの有るカードだったらしいのです。 このカードを 2.2.1-RELEASE の時に動く様にしましたが、2.2.2-RELEASE、2.2.5-RELEASE でも問題無く動作しています。

☆☆ 2.2.1-RELEASE 設定当時
 PAO98 な方から「ここに行けば NetBSD の情報が載っているので参考にしてみては?」と言われたのが下の URL ですが(神保さん と言う、その筋ではそれはそれはご高名な方です。私もずいぶんとお世話になっています。ありがとうございます。現在、RATOC REX-9836A, ICM PSC-2401 SCSI カード では相互リンクをさせて頂いています。)NetBSD/pc98 の設定の書かれてある

http://www.nisoc.or.jp/~karl/netbsd-pc98/etc.html

 このページを眺めて、「要は IO ポートを手で指定して上げれば良い」と言う事に気が付き pccardc enabler コマンドを以下の様に叩きました。

# pcardc enabler 0 stg0 -a 0x4140 -i 5

これで、強引に IO ポートを書き換えて動く様になりました。コマンド実行後にカードを認識しますが、この間の時間がちょっと長いです。「ん?凍り付いたかな?」と思ってすぐにリセットしないで、ちょっと待ってみましょう。待っていると pccardd がメッセージを出力するのですが、2.2.5-RELEASE になってからちょっと変わりました。

 このカードの /etc/pccard.conf の設定は、以下の様にしています。

-----------------
# RATOC REX-5536AM, ICM PSC-2401 SCSI
# (Don't put this entry under REX5535 series!)
# There's a buggy revision of this card which has broken CIS tupples.
# if you can't use this card, please use the point enabler. (for example,
# type "pccardc enabler 0 stg0 -a 0x4140 -i 5" from root command prompt)
#card "PCMCIA SCSI MBH10404" "01"
#       config  0x37 "stg0" any
#       insert  echo REX-5536AM SCSI card inserted
#       remove  echo REX-5536AM SCSI card removed
# RATOC REX-9836A, ICM PSC-2401 SCSI
# (Don't put this entry under REX5535 series!)
card "PCMCIA SCSI MBH10404" "01"
        config  default "stg0" any
        insert  echo REX-9836A SCSI card inserted
        remove  echo REX-9836A SCSI card removed
-----------------
 config default にすると 0x20 が取られるのですが、この時 IO ポートが 0x0 なのでした。その状態で pccardc dumpcis すると見事に pccardc が core dump する現象は今でも続いています。(g_g)。

3. RATOC REX-5568 "AD PC_CARD"("RC288ACL") Modem カード
 2.2.1-RELEASE の時に 倉橋さん と言う、それは、とても PAO98 な方がモデムカードに対応するパッチを発表されまして、その時に私は頂きました。と、言う事で私の 2.2.1-RELESE はモデムカードが動いていました。

 さて、2.2.2-RELEASE で吸収された 倉橋さん のモデムのパッチは、今回の 2.2.5-RELEASE でも問題無く動作し簡単に動くと思います。そー考えると、デスクトップ FreeBSD(98) より簡単にモデムが扱えると言う事ですね(^^)。  モデムカードの /etc/pccard.conf の設定は、以下の様にしています。ほとんど、この設定を変えるだけで、動作すると思います。もしかしたら思考錯誤が必要かも・・(^^;;

-----------------
# GENERIC PCMCIA modem
function serial
        config  0x23 "sio2" any
#       config  0x23 "sio2" pio         # alternative definitions
#       config  0x21 "sio2" any         # .........
#       config  0x22 "sio2" any
#       config  0x21 "sio2" pio
#       config  0x22 "sio2" pio
#       config  0x23 "sio2" 5
#       config  0x21 "sio2" 5
#       config  0x22 "sio2" 5
#       reset   100                     # default
        reset   1000                    # safety reset time
#       reset   10000                   # for unstable cards
        insert  echo PCMCIA Modem inserted
        remove  echo PCMCIA Modem removed
-----------------


PC-9821Lt 540A の Xwindow の設定 (XFree86 3.3.1バージョン;-)
 FreeBSD(98)2.2.2-RELEASE/XFree86 3.2 に対応した、PC-9821Lt の XF86Config をようやっと書いたと思ったら、FreeBSD(98)2.2.5-RELEASE をインストールして、XFree86 が 3.3.1 になって、Xwindow が起動しなくなってしまいました・・。が、まぁ、なんとか動く XF86Config が出来ました(^^)V。現在は XFree86 3.3.1 において、 600x480 で Xwindow が動いています(^^)V。ぱちぱちぱち。当然、自力では無く、X98 Core Term の方々の力を借りてしまいました。ありがとうございました。

 一応、PC-9821Lt 540A のディスプレイスペックを書きます。この辺りから、XFree86 3.2 版と、XFree86 3.3.1 版の設定が入り乱れて書かれているかも・・(^^;;。気を付けて読んでくださいね。

   ディスプレイチップセット  :Cirrus Logic GD5430
   メモリ           :1MByte
   XFree86 でサポートするサーバ:XF98_NKVNEC

のはずだったのですが、XFree86 3.2 では、実際に設定してみると全然違いました。ここが摩可不思議な所ですね。

 通常、XF86Config を作る為には、/usr/X11R6/bin/XF86Setup か、/usr/X11R6/bin/xf86config を使用するのですが、PC98 の場合はそのどちらも使用しません。ただし、XF98Setup と言うのが、XFree86 3.3.2 から怪しそうに使える様になりそうです。今は、/usr/X11R6/bin/xf98config と言うのがあるのでそれを使用します。

 一回位頑張って、/usr/X11R6/bin/xf98config を使ってみてください。キーボードの設定、mouse の設定等参考になりますよ(^^)。と、言うのはうそで(^^;;、設定に対するリストは、ある程度、/usr/X11R6/lib/X11/XF86Config.98 に書かれているのでそっちを見てください。

 さて、いよいよ公表です(^^)。PC-9821Lt 540A で動く XF86Config は以下にあります。

  XFree86 3.2 版 の XF86Config
  XFree86 3.3.1 版 の XF86Config

 二つの違いですが、ディスプレイに対する設定方法がちびっと変更になりました。が、その「ちびっと」のおかげで、XFree86 3.2 の設定が、XFree86 3.3.1 ではまったく動きません。対応するバージョンの XF86Config を持って行ってください。セットアップ手順は以下です。手順は両方のバージョンで一緒です。ご安心を。

1.私の所から拾って来た XF86Config を /etc に置く。
2./usr/X11R6/bin/XF98_NEC480 があるか確認する。無い場合、 XFree86 のパッケージから X329480.tgz を取り出し、tar で展開する。
3.ln -s /usr/X11R6/bin/XF98_NEC480 /usr/X11R6/bin/X とする。

以上の作業を行ったら準備は完了。3.3.1 対応で X が起動しました。後は startx か xinit とたたいて見ましょう。動くはず。X のアプリケーションをじゃんじゃかインストールすれば OK(^^)。

 これで、″S″ じゃ無い Window が動く様になりました;-)。窓にはやっぱり、″S″ より、″X″の方が良く似合いますよね(^^)V。


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